この記事は 2020年からIPO投資を始めた初心者が、自分で「IPO初値予想」をやってみよう! …というものです。
ローリスク・ミドルリターンで初心者向けと言われるIPO投資。 唯一と言っていいリスクが手間の割に全然当たらないこと!! その為、辞めてしまう人も多いのだとか…。
管理人もそうですが、初心者の方の多くは IPOに申し込む基準を 攻略サイト様に委ねているのではないでしょうか?
長年培われてきたノウハウや知見は、初心者に太刀打ちできる代物ではありません。 しかし、誰もが最初は初心者のはず!!
どうせ当たりにくいIPOなら、初値予想から楽しんだ方がいいのでは? そうすれば セカンダリーに参加する勇気も湧いてくる!? …そんな妄想を膨らませながら、楽しくIPO投資に参加して いつか来る当選に結び付けて行きましょう!
小市民LIFE編集部
まず IPOって何なの?…って方は、下記記事からお読みください。

全ての情報はここから始まる!?・・・
出典:株式会社日本取引所グループ様 HPより
実際に株式を売買する、東京証券取引所・大阪取引所などを運営する会社さんです。 実は上場されていて株式も売買されています。 何だか不思議ですね。
【8697】日本取引所グループ
2020年9月11日現在
終値:¥3,005
配当予想:¥48
配当利回り:1.60%
でも最速で情報を得るならこちら。
出典:金融庁「EDINET」より
金融庁の「EDINET」です。
JPXは株式市場が閉まってからの15:30頃発表。 しかしEDINETは15:00発表です。 どこよりも早い情報はEDINETです。
証券取引所と市場
証券取引所
主に株式や債券の売買取引を行うための施設。
2020年9月現在、日本には下記の証券取引所がある。
・東京証券取引所 (東証)
・名古屋証券取引所(名証)
・福岡証券取引所 (福証)
・札幌証券取引所 (札証)
2013年に、それまで国内2位だった大阪証券取引所と合併したこと、インターネットによる電子化などにより そのほとんどの銘柄が東京証券取引所で取り扱われている為、地方の証券取引所はあまりチェックしなくてもいいようです。 余程その地方の会社さんを応援する場合などを除いて…。
そして その東京証券取引所を運営しているのがJPXさんです。
市場(東証)
●第一部(東証一部)
●第二部(東証二部)
●マザーズ
●JASDAQ
・スタンダード
・グロース
●TOKYO PRO Market
・TOKYO PRO Market(株式)
・TOKYO PRO-BOND Market(債権)
なんだか見慣れた言葉と見慣れない言葉ですね。
東証一部、二部。マザーズにジャスダック(JASDAQ)まではいいでしょうか。 上場銘柄は上場基準による判断で市場が振り分けられるようです。
証券取引所の各市場において売買されている株式銘柄を、証券会社を通して取引をすることが「株式取引」です。
そして見慣れない「TOKYO PRO Market」についてですが、いわゆる「プロ投資家向け市場」です。 プロ投資家とは金融商品取引法に定められる特定投資家のことで、金融機関などの適格機関投資家、上場会社や証券会社による承認を得た一定の投資経験と金融資産を持つ株式会社、3億円以上の金融資産を持つ個人投資家さんなどのことです。
プロ投資家という明確な定義があることに驚きましたが、庶民には関係のない話が世の中にはあるということでしょう。
実践手順① PDFファイルを探す
まずはEDINETのホームページから
まずはトップページの書類検索をクリックします。
すると下記画面になりますので指示に従い、検索をクリック。
すると、下記の画面が現れます。
有価証券届出書(新規公開時) ― 株式会社アースインフィニティ、提出日時は R2.09.10 15:00となっています。
15:00すぐに検索すれば見つけやすいですが、時間が経つと見つけにくいです。 時間が経って企業名が分かる場合は、検索画面で空白にした欄に企業名を入れれば直ぐに見つかります。 企業名が分からずに検索する場合は、検索結果の提出日時が15:00のものをチェックしましょう。
それではPDFファイルをクリックしましょう。
実践手順② PDFファイルの確認
有価証券届出書
119ページの大ボリューム! 初心者にはそれだけで敷居が高い!!
見るべきポイントをしぼっていきましょう!
実践手順③ 見るべきポイント
ポイント① 公開株式数と公開規模
要するに需要と供給ですね。 手に入れにくい場合は人気になり、手に入れやすい場合はそれほどでも…。
公開株式数とは売りに出される株式の総数です。大きく3つに分類されます。
●公募株式
新規上場時に新しく発行される株。
●売出株式
既存株主が手持ちから売り出す株。
●オーバーアロットメント
公募・売出予定株数を大きく超える申し込みがあったとき、需給が極端に悪化するのを防ぐため追加的に売り出される株。原則 公募+売出の15%まで。
これらの合計が公開株式数です。
有価証券届出書の1ページ目は表紙です。 上記画面は2ページ目になります。
公募株式=新規発行株式です。
第1【募集要項】→ 1【新規発行株式】…いきなり見つけやすいです。
第2【売出要項】→ 1【売出株式(引受人の買取引受による売出し)】…で売出株式数を見つけることが出来ます。
第2【売出要項】→ 3【売出株式(オーバーアロットメントによる売出し)】…でオーバーアロットメントが見つかります。 ってまんまですけどね。
アースインフィニティさんの場合、公募が55,000株・売出が251,000株・オーバーアロットメントが45,900株で、合計351,900株になります。 これが公開株式数です。
公開株式数は少なければ少ないほどプラスになりやすいですが、30万株を下回れば特に人気になりやすいようです。
また、公募株式数が多い分にはいいんですが、売出株式数が多いとマイナス要因になることもあります。 既存の株主にお金が入り、企業にはお金が入らないためです。
100株単位での売買になるため 3,519枚の当選数ということですが、ほとんどが「裁量配分」に回ります。各証券会社により違いますが、大手証券会社の「抽選配分」は 10~15%程です。 みんな大好きSBI証券で 抽選30%、チャレンジポイント枠15%と言われています。 アースインフィニティさんのネット抽選の当選数は、各証券会社合計でも400枚前後でしょうか。
一方、公開規模は下記の計算式で求めます。
公開規模=発行価格×公開株式数
今まで見てきた中に、ちょいちょい出てくる想定発行価格。
第1【募集要項】→ 2【募集の方法】に出てきます。 アースインフィニティさんの場合、¥1,970です。
これを計算してやります。
1,970 × 351,900 = 6億9,324万3千円
これがアースインフィニティさんの公開規模になります。 公開規模は20億円を下回るとプラス気味、10億円を下回ればプラスに評価されやすくなります。
ポイント② 市場と事業内容
市場によっても人気が変わります。マザーズやJASDAQは新興企業向け市場の為、今後の成長が期待できるとして人気があります。
マザーズ>JASDAQ>東証一部>東証二部 …といったところでしょうか。 もちろんマザーズなら全ての銘柄が人気で、東証二部だと不人気、という訳ではありません。
有価証券届出書の【募集又は売出しに関する特別記載事項】で市場を確認することが出来ます。 アースインフィニティさんの場合、JASDAQですね。
事業内容については、第3【その他の記載事項】以降に載っています。
アースインフィニティさんの場合、電気・ガスの小売り、電子機器の仕入れ・販売と言うことが分かります。
人気の事業内容と言えばやはり、情報・通信業。 事業内容にAIだのテレワークだの5Gだの出てきたら人気になります。 これは時代によって変わりますので流行のようなものですね。
ポイント③ 知名度と業績
これは ポイント①や ポイント②と相反する面もあるんですが、知名度が高いと人気になりやすいことも。 あぁ、あの会社が上場するんなら ワシもちょっと買ってみるか…なんてことになるわけです。
ところが知名度のある会社といえば、往々にして公開規模が大きいです。 直近のIPOで言えば、「雪国まいたけ」と「キオクシア」。 知名度抜群ですが 公開規模も抜群です(笑)。
業績についても いいに越したことはないんですが、マザーズ市場などでは 起業して間もない企業や、成長性は見込めるものの先行投資等により赤字決算の企業も上場するらしいので、どう捉えるかですね。
有価証券届出書に載っているアースインフィニティさんの業績です。
めちゃくちゃ右肩上がりじゃないですか!
ポイント④ 地合い
2020年は特によく分かったんではないでしょうか?
コロナ禍ではほとんどが公募割れ。 そして上場中止。 一転再開後の6月後半からは爆益続き…。 上場する企業さんにとっては運・不運ですが、私たち投資家は しっかりと見極めたいですね。
一般的に その時の相場観、前回のIPOからの間隔、同日開催の有無、などが影響してきます。 その年の初めてのIPOにも ご祝儀相場と呼ばれて高値が付きやすいようです。
まとめ
とりあえず ポイントを4つ上げました。 他にもロックアップの有無にベンチャーキャピタル、割安性(PER・PBR)に財務の健全さなど、まだまだポイントがありますが、初心者には4つが分かれば十分でしょう。(…と自分に言い聞かせる)
●EDINETで調べる
有価証券届出書をチェック。
●ポイント① 公開株式数と公開規模
公開規模…小さい方が人気。20億を下回るとプラス気味、10億切るとプラス。
●ポイント② 市場と事業内容
市場はマザーズ、JASDAQが人気。 事業内容はその時代に合ったもの。
●ポイント③ 知名度と業績
知名度が高ければ〇。業績は言わずもがな。
●ポイント④ 地合い
相場観、前回のIPOからの間隔、同日開催の有無など。
最後に、自分で評価してみた結果は各サイト様と比較して添削しよう。
管理人がお世話になっているサイト様
●やさしいIPO株のはじめ方
https://www.ipokiso.com/index.html
●庶民のIPO
https://ipokabu.net/
●IPO初値予想ブログなら、キムさんのIPO投資日記
https://ipokimu.jp/
●96ud.com
https://96ut.com/
●IPOゲッターの投資日記!
https://ipoget.com/
IPOは 中々当たらないのが最大のデメリット! 自分で予想できるようになれば、また違った見方が出来るはず。 皆さん、よいIPO投資ライフを!!